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ギター少年のままのような人 [音楽]

書こうと思ってたんだけど、なんか、すぐに書く気持ちにもなれなかったので。

ゴダイゴが流行ったのは、ぼくが幼稚園の頃のこと。
富山に住んでた頃に、本当によくTVで見てた。
それまで出てくるグループと全然違って、
まず日本人と外国人が一緒にやってる、という不思議さ。
日本人なのに英語で歌ってたりする衝撃。
なんだかインドの町のことを歌ってたり、「名前」について歌ってたり、
それまでの歌謡曲とは歌ってる内容が全然違う、という謎。
そんなこんなでかなりインパクトの強いグループだった。
ま、そんな中で『MONKEY MAGIC』がかっこよくて大好きだった、
というのはその時期からファンクなものに反応してた証なのかもしれない。

2015年に一緒にライブをやることになったのは、まあたまたまのこと。
セカンドコールとしてぼくに連絡があって、担当することになったわけで。
「ゴダイゴの人と一緒にやるまでになったか、おれは。」なんてことをちょっとだけ思ったりして。

リハの時に初めてお会いした浅野さんは、すっとその場に解けるような人だった。
大物然としたところとか、先輩風ふかせるようなところとか、
そんなことを一切感じさせなかった。
なんというか、良くも悪くもなのか、
「気持ちよくギターを弾いてられればそれが一番」と言ったような、
そんなギター少年的な雰囲気ですらあったかな。
リハの時も、本番中も非常におだやかで、
その感情はすべてギターを通して外に向けてるような人。

「幼稚園の頃じゃ、全然覚えてないでしょ」と言われたのだけど、
先にも言ったように、ものすごい印象の強いグループとして、
ちゃんとその音とともにぼくの記憶には深く残ってる、ということもお話しして。

この、浅野さんと一緒にやったライブがきっかけになって、
ぼくが銀座のケネディハウスのハウスバンドに引き抜かれた
というのは今までもよく言ってる話。
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ちょうど、その話が決まった頃に浅野さんとお会いする機会があって。
その時に「なんとこの前やったケネディハウスで、ハコバンやることになりました。」
ということをお伝えしたのね。
すると「すごいね。よかったね。」とおっしゃってくれて。
そして「ぼくも昔はたくさんハコバンやったよ。面白いけど大変だよね。」と。
そうか、この人にもそんな時代があって、そこからのゴダイゴなのか、と。

とにかく、浅野さんとのこのライブがなければ、ぼくがその後ケネディハウスで弾く、
という日々はなかったわけで。
そういう点でも大きな分岐点を、きっかけを作ってくださったわけで。

ご一緒したのはこの1度だけ。
その後にまた声かけてもらった時には、別の予定が入っちゃっててご一緒できなくて。
今はハコバンからも離れたので、機会があればぜひまた、という気持ちであったのだけど。

残念ながらその共演はかなわなくなってしまった。
今月末にもDoppoでのライブの予定があった、というのにね。

近いところにいるから会う機会はまたあるだろう、
なんてことは全く保証などされてないわけで。

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浅野さん。
その節は本当にお世話になりました。
またゆっくりお話ししたかったです。
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『好きなヴォーカリストBEST4』 [音楽]

最近、またバトンなんてものが横行してるのね。
多分mixiの時代初期に盛り上がって以来、だよね。

で、盟友DATCHYさんからぼくにも回ってきました『好きなヴォーカリストBEST4』
いろいろ考えたんだけど、ぼくにとってこれは「好きな声」ってことになるんだな。
ボーカルのスタイルとか、思想的な部分とかじゃなく。
単純に、好きな声。
というところから、こんな4人になりました。

○能勢海太(KAITA/LOVE BELL BACK LINE)
1995年にデビューしたバンドKAITAのボーカルだった海太さん。
2001年に活動休止して以降はあまり表に出ず、今や某楽器店ギター責任者としてすっかり有名に。
乾いていながら芯があってよく通る、明るくて、なのにソウルフルでポップ、という声。
ほんと、ライブ見るたびに「この声を持ってたらそりゃ歌う人になるわ」と思わされたもの。
1999年に録音された未発売音源が昨年になって突如発売された折、
海太さんの個人名義で新曲を1つ書き下ろして歌われてたんだけど、
声もメロディセンスも何一つ変わってなくて。
ほんと、今すぐにでも歌い出して欲しい。


○堀込泰行(ex.キリンジ)
俗にいうキリンジ弟。メインボーカルだった方。今はソロ。
なんなんだろ、あのやわらかい無理のない声は。
どんなひどい歌詞も、えげつない言葉も、あの声で響いてくると許される。
これまた、この声だったら歌う人になるだろ、っていう声。


○斉藤由貴
「ボーカリスト」の範疇にこの方を入れていいものかは迷うところだけど。
この人もとにかく声。基本的には女優の歌、だよね。
上手いか下手か、というのとは別のところで「表現」として歌ってると思うわけで。
『SORAMIMI』の出だしの「♪あなたを見ていたのよ」なんて、
ほかの人にはあの感覚は出せませんよ。まさに「喋るように歌う」の見本。


○キタムラナオコ
いきなり近い人の名前を出しますが。
この方の声も得難い声です。言ってみれば無色な声。
余計な情報を歌に乗せないから、聞いてる側の思いがそこに吸い込まれていく。
あげく、泣きそうになる、と。
リハからあの声を聞いていられるのは役得です。


実はこの4人、ソングライティング的にも大変に優れてます。
斉藤さんは早くから、ただのアイドルではない「作家」として作詞なさってたし、
最近オリジナル曲に力を入れてるナオさんの曲も実に素晴らしいです。

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ということで、4人。
このバトンの系譜から言ったら意外な人選だろうけど、
ぼくの好きな音楽を知ってる人には、さして驚きもなかろう、と。

で、バトンなんでお次につなげるわけなんだけど、
聞いてみたい人は、わりとすでに答えてるんだよね。
もしくは「バトンはパスします」的な感じか。

ということで、今回は2人で。
まずは盟友 澄川”Norry”典明氏
(ま、4人のうち1人は誰もが予測つくけど。)
そして、先頃フリーになった音楽フリーク、キクチアツシくんにお願いします!
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クリスマスソング [音楽]

この前、Mioちゃんとのライブの時に、Mioちゃんから聞かれたのね。
「まさぼうさんは、オリジナルでクリスマスの歌とかあるんですか?」って。

ないです。
高校生とか大学生の頃にいろいろ作ってる中で、
クリスマスの歌を作ってみよう、と思ってた時期はあったんだけどね。
多分、歌詞のかけらだけはあったんじゃないかな?
でも、結局作らず。
ある時期から、日本のポップスの中でのクリスマスソングってなんか、
「とりあえずクリスマスに絡めておけ」みたいな曲ばっかりだな、て思っちゃって。
恋人とどうしたこうした、みたいな。
「あなたに会えないクリスマスが〜」とか、
「今もあなたのことを思い出す〜」みたいな歌ばっかりでさ。

いや、全部が全部そうだってことではないし、
もちろん好きな曲もたくさんあるよ。クリスマスの歌で。
ただ、なんかいろんな人がこぞってクリスマスに絡めた歌を出すようになって、
「別にクリスマスに限定する必要なくない?」みたいな歌があふれちゃって。
ふと、そういう歌を作ることへの興味は、すっかりなくなっちゃったんだよね。
別に自分で作るまでもないや、ってね。

ぼくがクリスマスの時期に毎年必ず聞くのは、
昔から好きな元春さんの『Christmas Time in Blue』。
恋人たちがどうのこうの、って言わない歌。

そんなこんなで、Merry Christmas!!
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聖子ちゃんに関してあれこれ その1 [音楽]

久しぶりに、聖子ちゃんのアルバムの話。というかベストアルバムの話。

アイドルの宿命というか、聖子ちゃんは現役当時からとにかくベスト盤が多かった。
3ヶ月に1枚のシングル、あのクオリティのアルバムを半年に1枚のペースでリリースしていながら、
そのアルバムの合間にほぼ確実に1枚、何かしらのくくりでベストアルバムがリリースされてた。
単純なベスト、シングルコレクション、B面コレクション(これ真っ当なアルバムとしてもベストアルバムとしても通用する代物)、季節ものといった具合に手を変え品を変え。
でも、どうくくっても成り立っちゃうのがすごいところで、それぞれのベスト盤をそれなりに、
繰り返し聞いてたもんね。ちゃんと、アルバムとして。

これが、セルフプロデュースを始めた「1992 Nouvelle Vague」のあたりから、レコード会社が無理やりまとめるようになって。
SONYからKittyに移籍したあたりからもうSONY陣営はやりたい放題ベスト盤乱発。
もう、そうなってからはほぼ手を出さず。
唯一「ちゃんと買わなきゃ」と思ったのは8枚組の「SEIKO SUITE」だけ。
作曲家別にコンパイル、というあのコンセプトは非常にあたりで、いいボックスだった。

その後、SONYに復帰してからもなにかと発売してるけど、よほどのものでなければ手は出さず。
10万円ボックスも、そりゃ欲しいとは思ったけど手は出さず。
(とはいえ、リマスターされてるもんだからネットのバラ売りとかでいくつか買った。)
あの10万円ボックスの1年後に実は「松田聖子 PREMIUM BOX」というものの発売が告知されて、
予約も始まったんだけど、直後に発売中止に。
オリジナルアルバムのリマスター紙ジャケットに加え、ベスト盤/サントラ盤のみ収録の曲だけを全部集めた編集盤、シングルAB面曲をまとめた編集盤、それに映画のサントラ収録のインスト楽曲をまとめたディスク、という「過不足なく網羅します」という非常によくできた代物だっただけに、これの中止は残念だった。
と同時に、「それ出しちゃったらもう終わりだもの」という裏事情もうかがえた。

その後、映画のサントラ盤は全部まとめてボックスにされた。
いまだに買ってないけど。

その後再びSONYからUniversalに移籍した後もベスト盤乱発。
あらかたのコンセプトはもう出し切ってしまったので、ほぼ意味をなさないものばかり。
ま、その中で"旅もの"というコンセプトの「エトランゼ」という2枚組はなかなか面白い選曲だったね。
借りただけだけど、あれは中古で安くなってれば持っててもいいかな、と思った。

昨年末に、また聖子ちゃんのベスト盤が企画されたというニュース。
「またか」と思ったものの、内容を見たら「アナログ盤発売時期のシングルAB面を順に収録した3枚組」という。
あら、これは便利グッズとして持っておくべきじゃないか、ってね。
A面曲は色々収録されることはあっても、わりとB面曲は置き去りにされがち。
それをまとめてくれるなら、ね。しかも最新リマスターで。
それが1月末に発売された「Seiko Matsuda Sweet days」

で、この発売を見た時にふと思ったのが「PREMIUM BOXの中身をバラ売り計画、かな?」
なんてことを考えた次第。
近い将来、「オリジナルアルバム未収録楽曲集」が発売されるかもしれないぞ。
ということを期待しつつ、次の手はなんだろう。

なんて思ってたところに、まさかそこから1ヶ月で別の切り口から来ると思わなかった。
「大村雅朗編曲楽曲集」という、ありそうでなかった切り口。
あまりに嬉しすぎる。
「Sweet days」が出た後に、改めて「大村雅朗作曲集」をiPodでフォルダ分けして聞いてたところだっただけにね。

ということで、大村さんに関してはまた別の項で。
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まわしました報告 [音楽]

ちょっと時間たっちゃったけど、今週月曜日の話。
人生2度目のDJしてきまして。
前回が2年前の7月、「8cmシングルのみ」と言うしばりでお呼びいただいたんだけど、
今回は「夏もので」というお題で。
DJまたやりたいなぁ、なんてことを言ってたら、元たかのや店長=片貝さんから、
「やる?」と声がかかり。
それも「ド素人dj大会・夏の陣(仮)」と言うタイトルの、初心者の集い。
1人先生を含めて5人で回して行く、というね。

そんな席で、30分の持ち時間で今回ぼくはこんな選曲をしました。

1. 松田聖子『Vacancy』
2. SUPER BUTTER DOG 『外出中』
3. 原田知世『You can jump into the fire』
4. NONA REEVES 『SWEETNESS』
5. 比屋定篤子『メビウス』
6. 詩人の血『キスの意味 [REMIX, ストリングスバージョン]』
7. 今井美樹『Martiniqueの海風』
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あ、NONA REEVESのCD混ぜ忘れてる!

ということでね。
直前の居相さんが古いブルースで渋く繋いでいてかっこよかったんだけど、
そこからの雰囲気で繋ぐものも無いので、いっそガラっと変えよう、ということでね。
ストリングスのフレーズから入る聖子ちゃんの夏名曲で幕開け。
イントロ始まったとたんに数名「おおーーー!!」と反応。
片貝さんが「このアルバムいいですよねー」と。
そんなボサノバの『Vacancy』から繋いだのはSUPER BUTTER DOG。
バタ犬と言えばファンクなわけだけど、この『外出中』はちょっとアンニュイな浮遊感もあって。
ベスト盤が出るまではアルバムに入ってない曲だったんだよね。大好きな1曲。
そこから一気にディスコな知世ちゃんの『You can jump into the fire』。
彼女の系譜の中でもいきなりなディスコなんだけど非常に気持ちいいんだよね。
しかも本人の作詞作曲というね。
これも「久しぶりに聞きましたこの曲!」という方がいて。
NONA REEVESは何をかけようかな、と悩んだあげくに、夏イメージの強いアルバムから。
ポップでメロウな『SWEETNESS』をね。
「これ、誰ですか?」と言う方多数。
そこから、絶対にかけると決めていた大本命、比屋定さんの『メビウス』。
やはりこれが一番反応大きかったかな。「誰ですか?」というのと「え?比屋定さん?」というのと。
ほんとにカッコいい曲だからね。
そして詩人の血の大好きな1曲『キスの意味』のシングルバージョン。
案外ここには反応があまりこなかったな。
そしておれタイムのラストは坂本龍一の打ち込みとアレンジが気持ちいい、
今井美樹の『Martiniqueの海風』を、涼しげに。
「やっぱり今井美樹の声はいいですね。」とか「これは誰がやってる曲ですか?」とか。
なんて感じで、次のナカオ先生にバトンを渡したのでした。

5人終わったところで、そこからおかわりタイム。
1曲ずつ回して行く中で、3回回って来てこんな曲をかけましたよ。

8. Suzanne Vega『Blood Makes Noise (Mitchell Froom Mix)』
9. 相田翔子『i Julia』
10. 早瀬優香子『2/3 amino co de ji』
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Suzanne Vegaの曲は、少し前に片貝さんとTwitter上での会話の中で出て来たので流してみて。
このバージョンは12インチのアナログにしか入ってないものなので、
PCに取り込んでCD-Rにて持参。
翔子ちゃんの曲はわざわざシングルで持って行った。
これも「えー、相田翔子ですか!」という声が多かったな。
とにかくこの時のアルバム「JOIA」は、そろそろじっくり聞きたくなる夏の名盤。
ラストも大分沸いた1曲。早瀬優香子の『2/3 amino co de ji』ね。
「うわぁ!早瀬優香子だ!!」と。もっと夏の曲もあったんだけど、気分的に、これ。

で、終わってから片貝さんに「まさぼうさん、メロウで攻めましたね!」と言われて、
ああ、たしかにメロウだったな、と。
というか、前回も結局選曲してたらそんな感じになったっけね。
おれ、選曲するとその辺に行こうとするのかもしれない。

というか、やっぱり楽しいね、DJやるの。
また機会があったら率先してやりたいですわ。
まだまだ大音量でかけてみたい曲はたくさんあるし。

その時はぜひ遊びに来て、曲についてあれやこれや語らいましょう。

至近距離で音を浴びる、の巻 [音楽]

久しぶりに川村結花さんのライブを見てきた。
今年の5月からマンスリーライブを、しかも地元で開催してくれてるのに、
なかなか休みが合わなくて。
ちょうどお盆の休みの時期に当たったので「これで行かれる!」と意気揚々と。
ご本人、ライブの日程決めたときはお盆だという意識がなかったようで、
しきりに「こんな時期にすみません」て言ってたけどね。

会場の学芸大学Cherokee LIVE TAVERNは昨年秋にできたばかりの小さなスペース。
アップライトのピアノがあって、客席も40くらいかな。
そんな小さな空間であの音楽を堪能できる幸せよ。
しかも、ある程度見やすい席が埋まってるなかで、
鍵盤の延長線上のスペシャルな席が空いてたのもかなりのラッキー。

そして出てきた川村姉さんはいつものように。
出だしから『君を見た最後の場面』『Travels』を続けてくるなんて泣きそう。
レパートリーに夏の曲が少なく、なんか冬の歌ばっか、ということだったんだけど、
そんなに気にしなくても。
(とはいえ、考える側はそこものすごく気にするよね。自分も。)
前回見たのが2年前のアルバム「private exhibition」のレコ発で、
あのときはほぼ「private exhibition」 収録曲全曲披露と言うライブで、
その他の曲はほんの数曲にとどめてたから、
全時代に渡っていろいろ曲を聞けたのはまた久しぶり。
『おかえりがおまもり』のセルフカバーとか、『Every Breath YouTake』なんかも聞けたりして。
『お引っ越し』も歌ってくれたな。
一方で、このマンスリー企画では毎月新曲を作っていく、ということで、出来立ての曲も聞けるし。

先日、楽曲製作のワークショップを開催したそうで、その話もたくさんしてくれたし、
プチワークショップ的な即興コーナーもあって、
「あー、この人はこんな風にして曲を作るのか」というのも見せてもらえたり。
それにしても、ああいうときは手癖が出るよね。
やっぱりこの人は、無意識に鳴らすとこの音になるんだなぁ、
何てことを楽しませてもらった。

昨年だかのライブのために作ったという私小説的な『カワムラ鉄工所』って曲がよかったなぁ。

ちなみに、喋りは相変わらずの大阪のねーちゃんな感じで。
黒い服暑かったわ、とか。衣装が決まってる人は楽でいいな、と。
エガちゃんとか小島よしおとか、って。

いやほんと、またライブと休みがあったときには駆けつけたい。常に。
そして、10月の久しぶりの「まさぼうのたくらみ」までには、自分も新しい曲を作ろう、
と決めたのでした。

えみちゃんメジャーデビュー! [音楽]

昨日、1/20にNakamuraEmiちゃんメジャーデビューアルバム「NIPPONNO ONNAWO UTAU BEST」が発売されました。
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えみちゃんとは、2008年から3年ほど活動していた、ヤンチくん主催の「Live on Life」というプロジェクトの仲間として一緒にライブをしてた仲で。
はじめは同じイベントの中の出演者同士、と言う感じでいたんだけど、イベントの回を重ねる中でそれぞれの曲に混ざったりするようになって行ってね。
渋谷や下北沢でイベントすることもあれば、一緒に高松にも行ったし、少人数で鳥取まで呼ばれた時にもえみちゃんとは一緒だったよなぁ。

この時期は、えみちゃんの最近のインタビューで言うところの「バラードばっかり作って歌っていた時期」にあたるのね。
なので、今の「かっこいいえみちゃん」とはちょっと赴きも違う感じだったんだけど、とにかくその小さい体から発せられる声のパワーはすごいものがあって。
なんとなく自身では否定している感じになってるけど、えみちゃんのバラードはそれはそれで人気もあったし。イベントの目玉の一つにもなってたしね。
特に人気の高かった『桜のトンネル』という曲で、ぼくはたびたびピアノを弾かせてもらったんだけど、きれいな歌でぼくは好きだったな。

Live on Lifeのプロジェクトも一段落しようという頃、ぼくが当時やってた「まさぼう『と』たくらみ」という、歌い手さんを1人迎えて自分のピアノとライブをする、という企画の中で、えみちゃんと一緒にライブをやってみたいな、と思ってね。

ちょうどその頃、えみちゃんがはじめて自身の企画でワンマンライブをやります!というので「見に行くよ!」と。
しかし、それが2011年の3月下旬の予定だったのね。
あの状況の中、悩んだ末にライブを中止することになって。
その時にえみちゃんがメールをくれてね。

「(中止にせざるを得なかったのが)悔しくて、まさぼうさんがピアノを弾いてくれた『桜のトンネル』の音源を聞いて、大泣きしました。まさぼうピアノ、やばい!」って。

それからほどなく、ワンマンじゃないけどライブのお知らせがあったので見に行ったら、ちょうど今に通ずる音楽にシフトし始めた頃でね。それまでのギター抱えてバラード歌ってる雰囲気とはだいぶ違ってて。
ああ、えみちゃんはこういう音楽をする人だったのか、と。
それはそれでおもしろいな。一緒にライブをやったらどんな音楽が作れるだろう、と。

それで「実はえみちゃんとこういうライブをやりたいんだけど、どうかな?」とオファー。
残念ながらお返事はNOでした。
あらためてワンマンライブを計画してる時期に当たってしまうこと、レコーディングをしようと準備をしてること、などから、今は中途半端になってしまうので、やるならしっかりと準備の出来る時期にやりたい、と。
ま、時期ってあるからなぁ、とおもいつつ、この時はかなり残念な気持ちになったんだよね。

おそらくえみちゃんの中で、この時期はかなりの変革が起きてた時期なので、それまでの自分の音楽から離れたところに飛ぼうとしてたんだろうなぁ、って。
そんな中で、ぼくのピアノとライブをやるとなると、その飛ぶ手前のところに引き戻されるかもしれない、というのもあったんじゃないかな。
ま、バラード系のピアノ伴奏というのはぼくの売りの1つでもあるんだけど、えみちゃんはぼくの逆側の「Soul/Funk系」の顔は知らなかったんだろうな。
えみちゃんのライブを見て、ぼくはえみちゃんとそっち側で新しいことを試せないかと考えてただけにね。あの時期に何か作れたらな、って。

そうこうしてるうちに、ぼくもなんだかんだと慌ただしくなり、なかなかえみちゃんのライブと日があわずに、見に行かれないままのうちに、中村絵美ちゃんはNakamuraEmiとなり、「NIPPONNO ONNAWO UTAU」という切り口で展開、思わぬ方面から「この前見たNakamuraEmiって子がすごくかっこよかった」というような話をたびたび聞くようになったりして。
インディーズでのリリースもかなり話題に上ったりして、メディアでえみちゃんの名前を見ることも多くなって来て。
そして今回のメジャーデビューリリース。

このアルバムにはかっこいいえみちゃんがいます。
きどってカッコいいんじゃなくて、さらけ出してるかっこよさ。
多分今年はまだまだえみちゃんは話題になるでしょう。
いろんなところでライブもするだろうし。
今のえみちゃんもちゃんと見に行きたいな。

でも、("でも"っていうのも変だけど)、
このスタイルだけじゃなくて、もっといろんなえみちゃんが下地には隠されてるのだから、
そういう、封印しようとした部分も、いつか良い形で混ぜられるようになって行ってほしいな、と。

そしてまたいつか一緒にできたらいいな、ってね。
一緒にセッションさせてほしいな。
その時は多分、えみちゃんがそれまで知らなかった部分のぼくを出しますんで。

カバー [音楽]

ちょっとしたきっかけから、この1か月くらいずっと、いろんな歌のカバーバージョンを聞き倒してる。
それこそ、何かの行(ぎょう)かというほどに、かき集めて聞いてみてる。

昔から海外では、古い歌を新しい人がリメイクさせてたくさんたくさん出してるけど、
日本ではそれほど多くは無かったと思うんだよね。
カバー曲がヒットすると「あー、なつかしいねぇ」てな具合で聞いたものだけど。
やっぱりオリジナル至上主義、みたいな風土もあってか、カバーをたくさん出す人に対して、
「だって人の歌ばっかりじゃん」みたいに見られる傾向もあったよね。
数年前までは。

多分、この15年くらいでレコード会社の再編なんかもあったり、
コンピレーション盤のブームで、レコード会社間での音源の提供が盛んになったあたりから、
楽曲自体に関しても感覚が変わって来たのかもね。
「いい歌ならば、焼き直してもう一度」みたいな感覚で、だんだん
カバーアルバム/トリビュートアルバムが山のように発売されて、
わりと世間的にもそれが抵抗無く受け入れられるようになったのかな、と。

とはいえ、ある時期あまりにそればかりになって、「いや、もうそろそろいいだろ」と
半ば食傷気味になって来たのもたしか。

ちなみに、カバーアルバムの先駆的存在は明菜ちゃんの「歌姫」シリーズ、
一般的なヒットで根付かせたのは徳永英明の「VOCALIST」シリーズだよね。
トリビュートアルバムとしてはユーミンの「Queen's Fellows」の成功から、と言う気がする。

でもって、いろんなカバーバージョンを聞いてて面白いのは、そのアプローチの仕方。
単に原曲をなぞってるものはおおよそ面白みが無くて。
カバーする側の人のセンスって問われるなぁ、ってね。
いろんなトリビュートアルバムにたびたび呼ばれて、おおよそはずさないのは「くるり」と「奥田民生」。
くるりは、その曲にどうアプローチするとその内側に隠れてるものを引っ張りだせるか、というところがものすごくうまいと思う。
奥田民生はとにかく自分の曲にしてしまう力がすごい。
あとは、今井美樹の声はどんな歌も気持ちよく聴こえてくるよなぁ、とか。

逆に、どれだけ歌がうまくてもアプローチの仕方が全部同じ感じになっちゃって、
カバーの面白みを引き出せてないものも多いね。
わざわざカバーしなくてもよかったのに、って聴こえちゃうのはほんとにもったいない。

ま、そんな中から、今まで自分が知らなかった絶妙カバーがみつかったりするのが面白いわけで。
まだもう少しこのカバーの旅、続きます。

そうそう。
日本の歌では「いとしのエリー」と「星影の小径」のカバーが突出して多い、
という事実だけお知らせしておきます。

ニューマシンは難しい [音楽]

今年、実に久しぶりにキーボードを買い直したのね。
今年の自分の誕生日プレゼント代わりに。

今までメインで使ってたものはかれこれ15年くらいは使ってるんじゃなかろうか。
数年前から「そろそろ新しいのを買うかなぁ」と思いつつもそのままやり過ごしてきたんだよね。

そのタイミングが今になったのは、
単純に、銀座の店に1台常駐させてしまいたかったから、という明快な理由。
今まで使ってた方を銀座で使うことにして。
とっさの時にすぐに音色とか出せるように、使い勝手と音の感触がわかってる方を日常使いにして。

で、新しく買った方なんだけど。
KORGのKROSSというやつです。
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いろいろと便利になってるよね。
音色のエディットをPCでできるのはかなり便利だな、と。
(大分前から、できる機種は出てたんだけど、何しろ持ってるのがそれより昔のものなので。)

ただ、音の鳴り方とか、バンドの音と混ざったときにどんな感じで響くのかとか、そういうことがなかなかわからなくて、音色選びが難しい。

今、11月のびゅーちふるずのワンマンのためのリハが順調に進んでるんだけど、リハのたびに「この音色はもっと尖った音を重ねてみよう」とか、「バンドの音と一緒になると、溶けすぎて消えるな」とか、その都度音の見直し。
そうやって、どの音がどんな感じか、ということが少しずつ蓄積されていくんだな。

おかげさまで、びゅーちふるずの楽曲に関してはおおむね、音も決まってきたよ。
今までとはちょっと違う風に聞こえるかもしれないけど、進化だと思って。

こうして、だんだん新しいキーボードと仲良くなってます。

Mz ピアノ調律舎さん [音楽]

今年は2月にメンテナンスしてもらったうちのピアノ。
ここ10年くらいずっと、うちのピアノを担当してくれてる調律師の水谷憲久さんが昨年独立して、新たな屋号で仕事を始めた、というのは2月の調律の時にも少し書いたんだけど。
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4月頃、一度そのHPが出来ました、という報告をいただいて。
ただ「表示が崩れてしまうので、いろいろ対応してます」ということだったので落ち着くのを待ってね。
その後「知り合いの方が全面的にきれいなページを作ってくれました!」ということで。
すぐにここでも紹介しようと思ってたんだけど、なにせ慌ただしい時期だったもんで遅くなっちゃった。

ということで、あらためてご紹介。

水谷さんが新たに設立した「Mz ピアノ調律舎」です。
最近の調律屋さんの屋号の傾向としては「〜ピアノ調律サービス」というのが多いそうなんだけど、水谷さん曰く「"サービス"っていうのがなんだか…」ということで、あえてちょっと古風な、固めの響きを取ったそう。

水谷さんが来てくれる時は、ぼくはいつも「見ててもいいですか?」ってその行程を全部見させてもらってる。
さすがにもう何年もやってもらってるのでたいていのことはわかって来たけど、それでも「ここって、どうなってるんですか?」とか「これの役割って?」みたいなことを聞いたりする。
中の仕組みをいろいろと見ることが出来ると、ピアノという楽器に対しても俄然興味が出てくるよ。

もし、家であんまり使わなくなっちゃってるピアノを「もう1回使えるようにしようかな」なんて考えてる方は、ぜひ問い合わせてみてください。
また「いつもやってもらってるけど、なんだかあんまりいい感じにならないんだよね」とか、
「もう何年も調律してないんだけど、そろそろお願いしようかな」とか、
「調律お願いするのに、どこにお願いしていいかわからなくて」という方、
この機会に一度、調律だけでなくピアノの中を点検するつもりで、やってみてはいかがでしょうか。
水谷さん、丁寧に見ながら、いろいろと教えてくれますよ。

Mz ピアノ調律舎
http://mzpiano.com
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