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とっこさん 103歳 [おのれをひもとく]

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ぼくの母方のおばあちゃん、とっこさん。
本名は「得子(とくこ)さん」、生粋のハマっ子です。
ぼくがたびたびSNSに写真をあげてるので知ってくれてる方も多く、
「いつも笑ってていいよね」と、ファンもいてくれてます。

とっこさん。
103歳で、現世から次のステージにあがりました。

90代後半、100歳に向かう頃にはいつも、
出かけた先でもどこでも、店員さんなどに、
「あと2年で100です」なんて、自慢げにカウントダウンする人で。
ここまできたら100まで生きてやるわ! と言った気概が強くてね。

100歳を迎えてからは、
「100を超えてから、ほんとに体が疲れるようになったわ」と。
「なってみないとわからないものね」と、仙人のつぶやきのようなことを言ったりして。

おじいちゃんが亡くなった頃だったか。
ふとこんなことを話してくれて。
 
 人間はね、死ぬまではちゃんと生きてなくちゃいけないのよ。
 自分のことがわからなくなったり、
 ただ息をしてるような状態なのは、それは生きてるってことじゃないの。
 だから、死ぬまでは、ちゃんと生きてなくちゃダメなのよ。

100を超えた頃から、
「そろそろおとうさん、迎えにきてくれないかしら」
「『おまえ来るとうるさいから』ってなかなか来てくれないのよ」なんて。

この7月の終わり頃、103歳にして人生初の入院。
病院に駆けつけた母に、「このまま死んじゃえばよかったのにね」なんて
笑って話したようで。

そこからいろいろあって1ヶ月後、103歳にしてまさかの退院。
103歳でも退院する力があるんだ!と。
退院した週の土曜日。
母とその兄弟数人で、書類や資料をさがすためにおばあちゃんの部屋へ。
その帰り際、握手をしたときにおばあちゃんから、
「これが最期だよ」と言われたそうだ。
「まだまだよ」なんて応えたそうだけど、
ホームから連絡があったのは日曜日の夜のこと。
最後まで、ちゃんとわかってた人だった。

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おばあちゃんは、話してる最中でも、
何か困った顔をしてる時でも、
ふとカメラを向けると"必ず"笑ってカメラ目線を送る人だった。
だから、残ってるたくさんの写真は、実に見事な笑顔ばかり。
その中のとびきりの笑顔の写真をね、みんなで「これがいいよ」と決めて。
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母方の家はしっかりした「檀家」さんだったので、
お寺の上人とも馴染みが深く、そんな人にお経を読んでもらい、
非常に和んだ、みんなで笑い合った中で「お疲れ様でした」と送ってあげることができました。
「103歳まで生きる」ということで、ものすごく膨大なたくさんのことを、
身を持って教えてくれたおばあちゃんに、ただただ感謝するばかり。

また会いに行くからね。
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