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路線図で変遷を追ってみよう [散歩組]

ちょっと前からやってみたかったことをここでやってみます。
画像多めな企画です。

ではさっそく。
こちらが現在の東京の地下鉄路線図ですね。
SCN_0018.jpg

東京の地下鉄は、副都心線の開業をもって、当初の計画路線は完了した、という状態であります。
これ以上の新線の開業予定はありません。

では、こうなるまでの歴史を、ある時期から見てみましょう。

ぼくの持っている中でいちばん古い路線図がこちら。
SCN_0008.jpg

簡素ですね。
まだ半蔵門線都営新宿線もありません。
東西線「西葛西」「南行徳」開業前。千代田線「代々木公園」が終点、「北綾瀬」も旅客営業前ですね。
有楽町線もまだまだ途中段階。
都営三田線も終点は「高島平」です。
というか、都営線はまだ路線名がついてません。

この路線図は、ぼくが小学生の頃に営団地下鉄のどこかの駅で「スタンプ帳ください」と言ったところ、「こんな古いのがあったから、これもあげるよ」といただいた年代物デッドストックのスタンプ帳裏表紙にあった路線図です。

で、ぼくの記憶にあるのはこんな状態の頃からかな。
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この一段階前、都営新宿線「岩本町」から「新宿」まで開通した、というニュースは記憶にあるので、ま、そんな時期です。
半蔵門線新宿線もできてます。まだまだ途中だけどね。
東西線に2駅開設されて、千代田線も今の形と同じです。
三田線「西高島平」まで伸びました。

次はその直後。
延伸予定の駅が書かれてるちょっと珍しいものです。
SCN_0019.jpg
下敷きですこれ。

有楽町線「営団成増」まで伸びました。駅名に「営団」が付くなんて斬新! と思ったものです。
半蔵門線「半蔵門」まで伸びました。
面白いのは延伸予定の終着駅。
有楽町線「湾岸」半蔵門線「蛎殻町」です。
ちなみにこれは営団作成のものなので、新宿線の延伸予定は書かれてません。

この後、新宿線が荒川を渡ることに成功します。
その頃の、ちょっと珍しい"都営作成"の路線図と、当時の地図。
SCN_0005.jpg
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予定駅名「西瑞江」です。
地図の方ではさらに1つ手前は「春江」です。
ディズニーランドもまだありませんね。あ、ありましたね。ディズニーランド。
ちなみに細かいところでは京成線の押上から2つめの駅。「荒川」駅です。
加えて、田園都市線「中央林間」まで伸びたようですね。

もひとつ珍しい、東急線の路線図も見てみましょう。
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「自動改札機設置駅」をわざわざ入れてくれてるというね。今の子供たちはこの状況理解できないでしょうね。
ついでなので、この頃の渋谷駅新宿駅の周りも見てみましょう。
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さて、路線図に戻って。
ここから変化が訪れます。
有楽町線がグンと伸びます。
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有楽町線は終点「新木場」、逆側は「和光市」まで伸びて東武東上線と乗り入れ始めてます。
新宿線「篠崎」まで伸びて、途中駅は「一之江」「瑞江」に落ち着きました。

そこからさらに、路線図はこんな風になります。
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半蔵門線も終点「水天宮前」まで到達しました。(この前に「三越前」終点、と言う時代もありました。)
新宿線も終点「本八幡」まで到着。
浅草線「江戸橋」駅がひっそりと「日本橋」に改称してます。
そしてJR京葉線開通。これによってディズニーランドが近くなりました。

このあとはもう、あまりこういうものを取っておかなくなっているので歴史を追うようなものもないのですが、
地下鉄会社製作ではないような、こんな路線図が一時期登場してたようですね。
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都心から離れたエリアから徐々に、南北線大江戸線(当時は"12号線"と呼ばれてましたね)が誕生しようとしています。

昭和57年に発行された「地下鉄の話」という小冊子の中に説明された地下鉄網の完成予想図と、それぞれの線の説明。
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これを見ながら小学生のまさきくんは「ここにこんな線が通るって、どんなことになるんだろう」と思いを馳せるわけでした。
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こうして、時系列にそって路線図がインプットされてきたので、多分今でもそんなに迷わないんだと思うんだよね。既存の知識の上にバージョンアップを重ねてきてる、ということで。

なんてったって、初乗りがこんな時代からですから。
SCN_0002.jpg

当時、家にあふれまくってて「いらない分は捨てれば?」と言われてきたこれらのものが、今となっては歴史をひもとく資料だよなあ、と思った次第。

今見ても、やっぱりわくわくするな。この手のものは。


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[追記]2020,04,21
1997年の路線図、というものが発見されました!
こちらに記事にしましたので、続けてお楽しみください。
「路線図1つ、追加!」
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コメント 5

Bake

そうだったな、こんなんだったなと思いつつ。
年をとったなと思いつつ堪能させていただきました。
ほんとうに網の目のように張り巡らされて、
乗り入れたり、延伸したり、驚くほど変わりましたね。
by Bake (2012-09-22 21:44) 

通りすがりの者です。

画像「SCN_0007.jpg」の「TOKYO METRO ACCESS」という路線図は
私も覚えがあります。これ、確か外部の業者が営団や交通局と提携して
作成したようです。しかもこの画像はおそらく初期版と思われます。
(駅名などの書体がゴシック体。後期は少しだけ修正されて、書体が
ナールに変更されていました。その頃には同じコンセプトの
「大阪市営地下鉄版」もありました。)

この路線図の最大の特徴は、乗換駅の乗り換え位置と乗り換え目安時間が
直感的に一目で分かりやすく表示されていることなんです。
例えば表参道駅。銀座・半蔵門線の乗換位置がホームの中央にあることが
一目で分かります(ただし、千代田線の乗換位置は分からず…)。
確か、ぴああたりが絡んでいたような気がします。

ちなみにこの路線図は新聞などでも取り上げられていて、割と捌けていた
ようですね。私もまとめてもらったものを、田舎から来た友人などに
渡してました。

久しぶりに懐かしいものを拝見しました。どうもありがとうございます。
by 通りすがりの者です。 (2013-10-26 16:27) 

まさぼう

>通りすがりの者さん
コメントありがとうございます。
この路線図が出回った頃、それまでのものとあまりに違うので「なんだこれは?」と思って、ひさしぶりに路線図に手を伸ばしたような気がします。
駅の構造が立体的に書かれてるのと、乗り換え時間の目安が乗ってるのは斬新でしたね。
しかし、初期とそれ以降でフォントが違う、というのは気がつきませんでした。多分、これはそんなにバリエーション残してなかったなあ。

たまに見ると、こういうのって懐かしくて楽しいですよね。
by まさぼう (2013-10-28 00:42) 

別の通りすがりの者

SCN_0007.jpgですが、私はこれが乗り換えがわかりやすくてとても気に入っていて、丸ノ内線の東京駅か大手町駅の改札あたりに置いてあったのを頂いて今でも使っています(私が持っているのは南北線と都営12号線が実線になってますが)。

たしかこの路線図を考えた方は個人の方でその当時テレビに出演して地下鉄の全駅を調べて路線図を作った話をしていた記憶があり、うろ覚えで正確では無いですが「すいすい地下鉄乗り換えマップ」って呼んでた様な記憶があります。

その後、これに置き換わるような乗り換えに便利な路線図が出てこないので、
是非とも、南北線・大江戸線・副都心線などが追加されたこれの最新版を出して欲しいですね。
by 別の通りすがりの者 (2014-10-27 23:16) 

まさぼう

>別の通りすがりの者さん
レスが遅くなりましたてすみません!
このタイプ、しばらくの期間は使われていたんですね。
駅での位置関係がわかりやすい分、ちょっとごちゃっとしてしまうのがむずかしいところなんでしょうか。
もしかしたら、オフィシャルじゃないところで、これに似たタイプのがものがあるかもしれないですね。
by まさぼう (2014-11-16 15:39) 

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