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永遠に奪われた話 <前編> [音楽]

そろそろ書けるかな。長いの。
しょうがないけど、長いよ。

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ぼくが初めてKANさんの曲を聴いたのは中学時代。
毎週欠かさず聴いてた、NHK-FMの新譜をたくさん流してくれる番組。
そこでかかった『テレビの中に』が最初。
「”カン”のデビューシングル」と紹介されて曲が流れて。
「ポップな人がデビューするんだな」というくらいで聴いてた。
その後雑誌で見て「KAN」という表記だったことと、親しげのある"あんちゃん"だな、
なんてことを感じて。

次に触れたのは、やはりラジオで流れてきた『だいじょうぶ I’M ALL RIGHT』
ああKANのシングルなんだ。いい歌だな、と。
その少し後に、アルバム「GIRL TO LOVE」の発売に合わせて、FMのユーミンの番組に出てて。
そこで聞いた『言えずのI LOVE YOU』がかなりの印象を残して。
しかしこの時、いちばん心に残ったのは、番組の終わりのこと。
ユーミンから「最後に聞きます。KANさんは今、恋をしてますか?」という問いに、
あの声、あの口調で「もちろんです!!」と答えたんだよね。
それ以来、今でもずっと、ぼくの中でのKANさんの印象はこの「もちろんです!!」に集約されてる気がする。

以来、KANという人が気になりだしたんだけど、
高校に入った頃、深夜のTV番組で新譜のPVを流してる番組を録画してたら、
そこにKANさんのインタビューが入ってて。
アルバム「HAPPY TITLE -幸福選手権-」の発売に際してのインタビュー。
本当は、今まで3枚のアルバム同様、収録曲のタイトルをアルバムタイトルにしようと思ってて、
「UNIT OF SOCIETY」になかば決めかけてたのだけど、覚えにくいな、と。
(ここで、急にカメラ目線で「ね?今覚えられなかったでしょ」と視聴者に話しかけるのも新鮮だった)。
で、全体的に暗い曲が多くなってしまったので、せめてタイトルくらいはハッピーに、
「HAPPY TITLE」、訳して「幸福選手権」と。
「そう、人生は”幸福選手権大会”なんだね」と説明されて。
そしてその後に流れた『東京ライフ』のPVとその曲で、ぼくは一気に、
KANさんに惹きつけられてしまった。

そこからは友達に「”KAN”いいよ!」と勧めまくって。
まわりでは「誰それ?」状態だったけどね。
その次のシングル『健全 安全 好青年』は発売日に買ったりして。

高校2年の時、ぼく夏に1ヶ月、サンディエゴの田舎町にホームステイしに行ったのね。
ちょうど行ってる間にアルバム「野球選手が夢だった」が発売されて。
戻ってきたらアルバム買わなきゃ、と思ってたんだけど、
ぼくが勧めたうちの1人がレンタルしたらしく。
ぼくの分もカセットにダビングしておいてくれたんだよね。
で、しばらくそれで聴いてればいいや、と聴いてたんだけど。
そんな中で、アルバム1曲目の『愛は勝つ』がシングルカットされる、と。
「元気でる感じだし、いいかもね。KANさんにしてはちょっと珍しい曲だけどね」、
なんて言ってたら、年末に向かってどんどんすごいことになっていって。
ちゃんと買ったアルバムのCDはぼくの友達を渡り歩くことになり。

『愛は勝つ』の次のシングル『イン・ザ・ネイム・オブ・ラブ』は、
KANさん自身が、「プレッシャーに負けたシングル」と言ってたように、
ちょっと力みすぎたかな、というのはあったけど、
アルバム「ゆっくり風呂につかりたい」は名曲揃いで。
『プロポーズ』とか『恋人』とかピアノでよく弾いて遊んでたし、
後輩に頼まれて『恋人』のピアノ譜を書いたりもしたね。

その後も流行りとかなんとか関係なく聴いてたわけだけど。
浪人中に出たシングル『死ぬまで君を離さない』はちょっと衝撃だったな。
アルバムの中ではよく出てきてた、この手の真摯なバラードをとうとうシングルにしたか、と。
そして何より、名曲すぎるな、って。聞けば聴くほどすばらしさにやられて。
カップリングの『KANのChristmas Song』もかわいらしくて好きだったし、
コーラス譜を書いたりしてたくらいなんだけど、何よりこの時期は受験生だったからねぇ。
アルバム「TOKYOMAN」が出たのはまさに入試期間中。
さすがにそんな時期におちついて聞けないので、全部終わるまでガマンして。
大学が決まってから落ち着いて聞いて、ああ、なんていいアルバムなんだろう、ってね。
今でもKANさんのアルバムで一番好きなのが「TOKYOMAN」。
ここからの3枚はちょうど大学時代の思い出と重なるんだな。戸塚の街並みとか思い出す。

この頃から、ぼくの中でKANさんは、いちばん敬愛するミュージシャンになっていた。

だめだ、長くなりすぎる。
ここらで、1回区切ろう。後半へつづく
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