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ナオさんによる大貫さん 晩夏の巻 [音楽活動 -もろもろ-]

真昼の暑さにはかなわない、と思いながら、夜になると意外に秋の風。
そんな9/3日曜日の夜に、千葉みなとbar c;ipperにおいて、
キタムラナオコ 大貫妙子をうたうvol.3」敢行いたしました。
集まってくださったみなさま、そして会場のclipperさん、ありがとうございました。

「とにかくやってみよう」と始めた1回目、
代理で引き受けることになった2回目、と違って、
今回は初めからじっくりと、取り組めた感じがするね。
しかも、3回目の後に、すでに12月に4回目をやることを決めて臨めたのでね、
選曲も、大きく捉えながら考えることができたな。


今回は1982年のアルバム「Cliche」から多めに選曲されたね。
そして、もうひとつ1988年の「PURISSIMA」からも同様に。

<キタムラナオコ 大貫妙子をうたうvol.3>
1. 黒のクレール(Cliche 1982)
2. ピーターラビットとわたし(Cliche 1982)
3. 夏色の服(Cliche 1982)
4. しあわせな男達へ(copine.1985)
5. Rain Dance(PURISSIMA 1988)
6. 或る晴れた日(PURISSIMA 1988)

7. 夢は夢の中へ(安田成美「ginger」 1988)
8. Good Luck!小さなショーウィンド(PURISSIMA 1988)
9. LITTLE HOPE(NEW MOON 1990)
10. 星の王子さま(薬師丸ひろ子「PRIMAVERA」 1991)
11. サイレント メモリー(Shooting star in the blue sky 1993)
12. Wonderland(note 2002)

歌:キタムラナオコ
ピアノ:中田征毅

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出だしは季節感もあって、そしてわりと知られてるところで『黒のクレール』から。
テンポをどのくらい揺らすか、というのをナオさんかなり研究した様子。
『ピーターラビットとわたし』はリクエストもあって。
この夏の大貫さんのコンサートのタイトルにもなってたよね。
そうそう、そういえば今回のリハをやってた時期に本物の大貫さん聞きに行ったんだった。
うたうナオさんには、少しはそれが影響したんだろうか。

『夏色の服』も『黒のクレール』も夏の歌なんだけど、どちらも冷たいイメージがあるんだよね。
どちらの曲も、なんだか大きな音立てちゃいけないような雰囲気があって、
若干ピアノもおそるおそる触る感じになっちゃって。たまに音が浮いちゃって「あっ」って。
もう少し自信もって鳴らなさなくちゃ、なんてこと思いながら。
この辺まではナオさん選曲だね。

『しあわせな男たちへ』はぼくの提案。
原曲はパーカッション的な音が主体になってて、音程のある楽器はそこに乗って遊んでるような。
自分から「この曲やってみたい」と言いながら、さてどうやって仕立てようかな、ってね。
重くならないように気をつけて仕立ててみたよ。
ピアノも大変だったけど、歌もなかなか「どうはめようか」と悩んでたっぽい。
リハで歌うたびに、違うアプローチの仕方を試してた感じだったな。ナオさん。

『Rain Dance』は、これもピアノも歌も、いかに雰囲気を崩さずに存在するか、
世界観を確立しないと成り立たないような曲だよね。
ある意味、今回でいちばん難しい曲だったけど、本番は気持ちよく、満足な演奏ができたね。

1部の最後の『或る晴れた日』
これは、原曲は大貫さんの盟友=矢野顕子のピアノで歌われてるもの。
どこまで矢野さんになるか、どれだけ矢野さんを意識しないで行くか。
その匙加減が全てだったかな。

休憩明けは提供曲から。
大貫さんの歌ったデモテープがありありと見えることでも知られる(知られてる?)
安田成美のアルバム「ginder」から、中でもいちばん大貫色の強い『夢は夢の中へ』
もちろん、ぼくが選びました。
あらためてこの曲聴いたナオさんが最初に伝えてきたのは「そのまんま!!」と。
それだけに、取り込むのはかなり早くいけたようで。

「PURISSIMA」からもう1曲は『Good Luck! 小さなショーウィンド』
この曲は十数年昔に一度弾いたことがあったんだけど、その時はどんなアプローチしたんだっけ?
そして何よりこの曲、ぼくの中でちょっと穴になってしまってた感じで。
ほかの難しい曲に頭がいきすぎてて、ちょっと意識が薄くなっちゃってたと言うか。
本番で、非常に音がふわふわしちゃって。ミスが多かったのが悔やまれる。

それを挽回するように、『LITTLE HOPE』
小林武史ゾーンをあらためて聞き直してみよう、と聴いてた中で、
「おっと! こんなすごい曲をおれはスルーしてたのか!!」と再確認した曲。
聞けば聞くほど、吸い込まれていきそうな曲。
ナオさんはこれ聴いて「この曲、潔いですよね。怖いくらい」と。

提供曲2曲目は、薬師丸さんが歌った『星の王子さま』
大貫さんは歌詞を書いてるんだよね。
メロディーが矢野顕子なので、ほんと矢野さんの曲みたい。
というか、ナオさんは矢野さんの曲として覚えちゃってたので、
薬師丸さんの歌を聴いて「ほんとのメロディって、こんなだったんだ」と思ったとか。
ちなみにこれはナオさん選曲。

小林武史ゾーンからはもう1曲、『サイレントメモリー』をぼくが提案。
前からこの曲は好きだったんだけど、ピアノだけで、少しおとなしめなアレンジをしたら、
もっと歌の景色が見えるなじゃないかな、と思って、そんなふうに仕立ててみた。
聞きにきてくれた澄川Norryさんからは「『サイレントメモリー』泣けたね」と言ってもらえて。
きっと、うまく行ったんだろうな。

今回はいつもよりも曲数多めに選曲したのもあって、あえてアンコールは置かず。
「拍手されても、曲がないですから」と、これが最後の曲ですよ、とことわりを入れて、
最後にお届けしたのはアルバム「note」から『Wonderland』
原曲は、いかにも森俊之アレンジな横揺れのきもちよいリズムのある曲で。
これを、いかにピアノ1本で出すか。がんばりました。
1回目の時にやった『Happy-go-lucky』とかなり似た形になっちゃったけどね。
というか、このタイプが好きなんだな、おれは。

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で、終了して引き上げてきたんだけど、
なんだか客席のみなさんも、落とし所が難しい、と言った感じに、所在なさげで。
なので、「では、おかわりアンコール、ということで」とまたステージに上がり、
『ピーターラビットとわたし』をあらためて。手拍子も入れてもらってね。
これでみなさん、落ち着いて締められた様子で。

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80年代も終わりに向かっていくと、大貫さんの音楽もだんだんと、
「孤高」「枯淡」の世界に向かっていくイメージがあって。
なもんで、今回の選曲は、静かな世界、濃淡で出来上がっていく世界に踏み込んでるような。
ともすると眠くなりますよ、ということは先にお伝えしておいたね。
ま、そんな中に「ピーターラビット」とか「星の王子さま」を配して眠気覚ましに。
最後も明るく終われたし、選曲は悪くなかったんじゃないかな、と。
大貫さんの曲だから、楽曲はいいものしかないのだけど。

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さて。
ライブ中にも「次は12/9に第4回が決まってます」とお伝えしたのだけど、
実は数日前に、10月に一度特別編をやることが決まりました。
以前から「都内でやってくれれば」って声を多数いただいてたんだけど、都内でやります。
内容的には、今まで3回展開してきた中から、セレクションアルバムを作るように、選曲します。

10/14(土)
「キタムラナオコ 大貫妙子をうたう ベストセレクト編」
日暮里 Bar porto
open19:30/ start20:00〜
¥2,500 + 2 order

会場となportoは20名も入らないくらいの小さなバーです。
来ていただける方は、ぜひ早めにご連絡ください。
というか、せっかく都内でやりますので、今のうちに一度見ておいていただきたいです。
で、気に入っていただけたらきっと、12月にclipperまで足を運びたくなると思います。


ということで、10月の日暮里での特別編、12月のclipperでの第4回、
それぞれどんな曲をやろうか、考えるとワクワクします。
どうぞ、お楽しみに。
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