SSブログ

特定の普遍性(KAN「遥かなるまわり道の向こうで」) [勝手にディスクレビュー]

B000GLKMXI.09.LZZZZZZZ.jpg
KANのニューアルバム「遥かなるまわり道の向こうで」を買ってきた。
で、この時間になってようやく聴いた。
使う言葉、使うコード、言葉の乗せ方、コードの動き方。もう端々にKANの特徴だらけでうれしくなっちゃう。そうそう、この空気感がKANのアルバムだよ。
内容はいつも通りで、「ぼくはあなたを愛しているのです」という真っ直ぐなラブソングと、どーにもならんようなしょーもない曲が混ざってる感じね。ビートルズの曲が混ざったような妙にミュージカルじみた曲があったり、誇張しすぎてる80年ファンクみたいなのがあったり。(前にやった『DISCO '80s』ともちょっと違う感じね)
イントロ聞いて思わず「お前はハマショーか!!」って突っ込んじゃった歌の中でほんとに「浜省の名曲がエンドレス」とか歌ってて。ちなみにその曲、間奏でサックスソロが割り込んでくるんだけど、その音を聞いて「もしや!」と思ってクレジット見たら山本拓夫だった。さらにその隣りを見たらこの曲のギター、町支寛二が弾いてるという気の遣いよう。Special Thanksに「浜田省吾さま」って書いてあったよ。まあ、この人その昔、完璧なまでの「槇原敬之コピー」をやってるからね。(気になる人は「KREMLIN MAN」というアルバムの『車は走る』を聞きなさい!)
ほかにもやはり以前の自身の楽曲『WHITE LINE』という、停止線オーバーでキップ切られて免停になるというハードロック調の曲(あ、これも「KREMLIN MAN」だ)の続編ともいうべき『RED FLAG』という、スピード出し過ぎでキップ切られるハードロック調の曲が入ってたりね。
そんな遊びを間に挟みつつ、まじめなラブソングも並ぶ、という。ちなみにシングルのカップリングになってた弾き語りの『アイ・ラブ・ユー』はバンドアレンジでちょっとだけJazzyな感じになってラストに収録。

これと言って目新しい何がある、というわけではないんだけど、とても安心する。ただ、今回は「どうにもこうにも名曲過ぎてたまらん!」て感じの曲が、今のところまだない感じ。とはいえ、この人の曲はあとからふとボディブロー喰らうようにガツンとやられたりするからね。そういう曲が潜んでいるかもしれない。

こうして聞いてみると、ぼくの作る曲は確実にこの人から影響を受けてる(特に言葉に関しては大きいかもね)と言えるけど、逆に「それだけではない」とも言えることがはっきりわかるね。
とりあえず、この人の作る誠実すぎるラブソングを、ぼくは書けません。


nice!(1)  コメント(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。