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「キッチン」オリジナルサウンドトラック [勝手にディスクレビュー]

さっき、久しぶりにふと聴きたくなってしまったアルバムを、せっかくなのでご紹介。

「キッチン」オリジナルサウンドトラック(音楽:野力奏一)
1989年11月1日発売

今回は珍しく映画のサントラ盤のご紹介。
これは89年公開の吉本ばなな原作:森田芳光監督の映画「キッチン」のサントラ盤。映画としては川原亜矢子のデビュー作としても有名なやつね。映画も結構好きな感じのものなんだけど、とにかくこの音楽が素晴らしくて。音楽を担当してる野力奏一さんてのはジャズのピアニストの方。この時期の森田監督作品では何作か音楽を担当してたみたい。映画音楽はこのあと、やはり森田監督の「(ハル)」を最後に担当してない様子。
もう、全体的に静かできれいなメロディの音楽でね。1つの楽曲に2パターンのアレンジがされてて、「白い夜(雄一)」「白い夜(みかげ)」と言った具合にタイトルが付けられてるのが半分。基本的にはピアノがメロディの主体になるものが多いけど、サックスだったりフルートだったりも出てくる。本当に落ち着きたい時に聴きたくなる音楽。中でも、「キッチン(満月)」はものすごく好きでね。シンセの打ち込みによる最小限のバックトラックに、ピアノの旋律とパッドのユニゾンでほぼ全編。コードもきれいでね。ピアノで弾いてみてもものすごく気持ちがいい。

ちなみに、さすがにサントラだけあって、芝居との相性は非常によいです。学生時代に音響を担当した芝居で「夢(おばあちゃん)」というものすごくものすごく優しい曲を、母娘の言い争いの場面で使ってどうにもならないような切なさを演出して大成功。
さらに、自分が初めて書いた芝居でも「北公園」という楽曲を使用。まさに夜中の公園というシーンで使ったのかな?

このサントラの中には実際の映画には使われなかった楽曲が1曲と、やはり本編では使用してないイメージソング、鈴木祥子の「ステイションワゴン」も収録。「ステイションワゴン」はいい歌だよね。ま、これはおまけ的に。

野力さんの映画音楽でサントラが発売されてるのはこれと「(ハル)」だけなんだよね。「(ハル)」は野力さんと佐橋俊彦さんという方で半分ずつなんだけど、これはこれで名盤です。やっぱり、よく聴くサントラの1つ。というか、映画が傑作なんで。

そうだ、このサントラ風の曲を作ってみよう。
・・・て、「(ハル)」見た時にそのイメージでピアノ曲1つ作ったことを思い出したよ。
改めて発案するまでもなく、やってるんだな、おれ。

そんなわけで、どこかで見かけたらぜひ聴いてみて下さいませ。


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コメント 2

ぶうぶうばるこ

 キッチンって…吉本ばななの処女作だったっけ!?
彼女の作品は、実はあんまり好きではないけど、強烈に好きな作品が二つあった気がします。
 
 一つ目が、交通事故でなくなった恋人と何かの揺らぎの影響で橋の上で再開できる話。(これは本当に彼女の処女作らしい。)

 二つ目は…「TUGUMI」かな。あの世界は、私の中では容易に想像のつく風景をかもし出しています。

 どっちも懐かしいなぁ。

 「まさぼうのたくらみVol.2」がんばってね。
時間が遅くていけない。(ぜったい眠くなる。)
でも、「ラジオから流れる僕の歌」を歌う予定だったら、這ってでも行く。

 
by ぶうぶうばるこ (2006-06-25 00:01) 

まさぼう

>ばるさん
吉本ばななの本はいくつか読んだけど、取り立てて好きとか嫌いと言うでもなかったかな?嫌いではなかったと思うけど。「キッチン」は映画より先に読んでたなあ。「TSUGUMI」も読んだ気がする。ばるさん同様、相当昔だけど。

でもって、「ラジオ〜」は今回歌うかどうか。それは内緒です。
ぞくさんに「歌ったよ」って言ったら、「うれしいけどちょっと恥ずかしい」って。でも、いい歌よ。
by まさぼう (2006-06-26 22:37) 

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